目次
フリーターが審査に通るためのコツ
1.勤続年数が1年以上である
今の職場で勤続年数が1年以上あると、毎月安定した収入があるので返済できるだろうとクレジットカード会社に判断される可能性があります。逆に、仕事を転々としていると「安定した収入がない」と判断される可能性があります。
勤続年数は、クレジットカード会社が申込者の年収レベルを知るための材料にもなります。
1年目の年収を具体的に知ることができれば、以降の年収もある程度予測ができます。申込者がカードを利用し続けられる能力があると判断されたら、審査に通る可能性があります。
2.直近2年で支払い遅れがない
一度でも携帯電話本体の割賦代金やマイカーローン、奨学金などの各種ローンの支払いが遅れると、遅延の情報は金融機関で共有されます。クレジットカード会社が延滞の情報を知ると、審査に落とされる可能性は高いといえるでしょう。
また、過去の支払い履歴は「クレヒス(クレジットカードヒストリー)」ともいわれ、審査で重視されます。支払い履歴は返済完了後2年間分しか保存されないので、2年間のうち一度も支払いに遅れなければ審査時に評価されるでしょう。
3.キャッシングや消費者金融から借入残高が年収の1/3以下である
消費者金融やクレジットカード会社からの借入が年収の1/3以上だと、キャッシング枠付きのクレジットカードの審査に通りません。
年収の1/3以上は借りられないという法律(総量規制)があるためです。自分の支払い残高が年収の1/3かどうか、確認してからクレジットカードに申し込みましょう。
また、リボ払いや分割払いの残高が10万円以上あると審査に不利になる可能性があります。
フリーターは年収が低いから審査に落ちる?よくある誤解と審査のしくみ
年収が低いだけで審査に落ちることはない
「フリーターは月収も年収も低いから、審査には通らない…」というイメージがありますが、これは誤解です。クレジットカード会社は、年収や雇用形態だけで審査通過の可否を判断することはありません。
審査で重要なのは「その人が信頼できる人か、きちんとお金を支払える人か」という返済能力の有無です。それらを判断するために、カード会社は年収や雇用形態だけでなく、いろいろな項目を複合的にチェックするのです。
そのときに用いられるのが「スコアリング」というシステムです。
スコアリングとは審査のために申込者を点数化したもの
クレジットカード審査のスコアリングとは、カード会社が申込者に対して項目別に点数を付けて審査するシステムのことです。
具体的な項目は以下の通りです。
- 借入残高
- 支払遅れの有無
- 年収
- 雇用形態
- 住居形態
これらに点数を付け、その合計点数で審査をします。
借入残高のスコアイメージ
残高ゼロ | 100点 |
---|---|
10万円以下 | 90点 |
20万円以下 | 80点 |
勤続年数のスコアイメージ
10年以上 | 50点 |
---|---|
7~9年 | 40点 |
4~6年 | 30点 |
1~3年 | 20点 |
1年未満 | 10点 |
※上記のスコアリングはあくまでイメージです。実際のスコアリングとは異なります。
このように各項目に点数をつけていきます。審査する項目の中には「雇用形態」や「年収」も含まれていて、正社員で年収が高いほうが得点は高くなります。
しかし、スコアリングの合計点数が審査基準以上であれば審査に通過できるので、必要以上の高得点をとる必要はありません。
先述の通り、キャッシングなどの残高や過去の支払い遅延履歴(事故情報)がなく、勤続年数が1年以上あり、安定した収入さえあれば、フリーターでも審査に通過する可能性はあるのです。
クレジットカードの審査時、スコアリングの得点を下げる要因
「勤務期間が1年以上ある」「過去2年間の支払い遅延がない」「年収1/3以上の借入がない」の3点をクリアすれば、審査に通過する可能性があると説明しました。
一方で、審査通過の可能性を下げてしまう、つまりスコアリングの合計得点を下げてしまう要因もあります。あなたの生活状況で当てはまるものはありませんか?確認してみましょう。
スコアリングの合計得点が下がる要因
- 賃貸のマンションやアパートで一人暮らし
- 歩合給など毎月の給料が安定しない
- 勤続年数が1年未満
- 過去に滞納がある
これらの状況に当てはまるフリーターの方は、スコアリングの得点が下がり審査に通過する確率が低くなるといわれています。
また、申込書の字の汚さや記入漏れ、記入不備があると、そもそも審査ができず無条件で審査に落ちてしまうことも。申込書はできるだけ丁寧に、不備なく記入しましょう。
【Q&A】クレジットカードの申込や審査のときにフリーターが知りたい8つの疑問
Q1.クレジットカードの審査に落ちたけど、他のカードなら審査に通る?

A.審査時に利用される情報機関が違うクレジットカードなら、審査に通る可能性があります。
クレジットカードの審査に落ちても、審査時に使われる信用情報機関が違うクレジットカードなら審査に通る可能性があります。信用情報機関は複数あり、クレジットカード会社が審査時に利用する信用情報機関はカード会社によって異なる可能性があるのです。
また、次のような個人情報は更新されるので、半年ほど期間をあけてから再度申込めば審査に通過する可能性もあります。
- 個人の借入残高
- 直近半年の支払い遅れの有無
- 年収
- 勤続年数
- 居住年数
Q2.同時に申し込むクレジットカードは何枚まで?

A.クレジットカードの申込は、1枚に絞ったほうがよいでしょう。
クレジットカードの申し込み履歴は、すべて信用情報機関に記録されています。そのため、短期間に何社ものクレジットカードに申し込むと、信用性を疑われ、審査通過の可能性を下げるおそれがあります。
審査に自信がない人は、以下のクレジットカードを検討するのもよいでしょう。
ACマスターカード | |
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Q3.申し込むとき、年収は素直に書くべき?

A.年収は素直に書きましょう。嘘の年収を書くと、審査に落とされるかもしれません。
たとえ年収に自信がなくても、年収は素直に申請しましょう。嘘の年収がクレジットカード会社にばれると、審査にまず落ちます。正確な年収がわからなくても、源泉徴収票に記載してある正確な金額ではなく、概算金額の記入で問題ないことがほとんどです。
しかし、キャッシングに申し込む場合は違います。クレジットカード会社1社から50万円以上、または2社以上から100万円以上キャッシングをするときは、収入証明の提出を求められます。このときは概算ではなく、正確な収入を申請する必要があります。
Q4.掛け持ちで働いている場合、申込書にはどの勤務先を書けばいい?

A.従業員数やお店の数など、会社の規模が大きい勤務先を書きましょう。
たとえば上場企業と中小企業の2ヶ所で働き、2社から同程度の収入を得ている場合は、申込書の「勤務先」には上場企業の勤務先を書きましょう。
会社の規模が大きく、経済状況がよい企業で働いているほうが「安定した収入がある」とみなされ、審査に通りやすくためからです。
なお、掛け持ちで2社以上で働いている場合、年収は合算して書いてOK。クレジットカード会社によっては、不動産収入や年金なども安定した収入としてみなされるため、それらの収入も合算して記入できます。
Q5.キャッシングの限度額はいくらに設定したらいいの?


A.フリーターの方の場合、「キャッシング限度額」は0円と記入しましょう。
キャッシング枠とは、ショッピング枠とは別にクレジットカード会社から現金を借りることができる枠のこと。申し込みの際、自由に金額を記入できますが、利用限度額が高いほど審査基準が上がります。
少しでも審査通過の可能性を高くしたいのであれば、「0円」で申し込みましょう。
Q6.家族カードに審査はないの?

A.ほとんどの家族カードは、本会員以外(本会員の家族)の審査はありません。
「家族カード」は、本会員が「安定した収入のある世帯主」などであれば、その家族もクレジットカードを利用できるサービスです。
本会員がクレジットカードの審査に通っていれば、本会員の家族は原則審査なしで家族カードを持つことができます。
ただし、家族カードの請求や利用明細は本会員と一緒に届きます。クレジットカードで購入したものを家族に知られたくない人は気をつけましょう。
※一部、審査が必要な家族カードもあります。
Q7.一人暮らしより実家暮らしのほうが審査に有利なの?

A.実家暮らしのほうが、カード会社からの評価は高いといわれています。
一人暮らしよりも、実家暮らしのほうがカード会社からの評価は高くなるといわれています。家賃がかからず、一人暮らしよりも自由に使えるお金が多いと判断されるからです。
住居が自己所有名義の場合も、家という「財産」を持っていると判断され、賃貸暮らしよりも評価は高くなります。
Q8.アパート暮らしよりも、マンション暮らしのほうが審査に有利なの?

A.アパート暮らしのほうが評価は低くなる、といわれています。
同じ賃貸でも、マンションと比べるとアパートのほうが評価は低くなるといわれています。
クレジットカード会社に「家賃が低いところに住んでいる人に、支払い能力はあるのか?」と疑問を持たれるからです。居住形態が審査に影響することは、意外と知られていない事実かもしれませんね。
勤務先への在籍確認の内容と、本人がすべきこと
クレジットカードを申し込むと、カード会社によっては申し込んだ本人の勤務先に「在籍確認」のための電話をします。カードの申込書に記載している勤務先に、本当に本人が在籍しているかを確認するためです。
誤った電話番号を記入していた場合、在籍確認ができません。場合によっては「嘘の記載をした」とみなされ、審査に落ちてしまいます。
勤務先の社名は「株式会社A社 〇〇支店」のように正式名称を記入しましょう。
クレジットカードの在籍確認の内容
クレジットカードの審査時の「在籍確認」では、「鈴木(担当者)と申しますが、佐々木(申込者)さまはいらっしゃいますか?」という電話がかかってきます。カード会社によっては電話がないこともあります。
電話の目的は、勤務先が実在するのか、申込者は本当に在籍するのか確認するため。その他の情報を聞かれることはありません。
電話がかかってきたときに本人が席を外していて、電話に出られなかった場合でも、申込者が勤務先に在籍していることさえ確認できれば、それでOKと判断される場合が多いようです。
在籍確認前に、勤務先の人に伝えておくこと
クレジットカードに申し込んだら、職場に在籍確認の電話がかかってくる可能性があります。
職場の電話を受ける人に、「クレジットカードに申し込んだので、個人名で在籍確認がくるかもしれない」と伝えておくと、やりとりがスムーズでしょう。
稀に、電話を取った職場の人が何かのセールスだと勘違いして「〇〇はいません」と答えてしまい、審査に落ちるケースがあるからです。
フリーターが検討したいクレジットカード
収入に自信のないフリーターでも、一定の条件をクリアすれば審査に通る可能性があります。
クレジットカードを持つと、日々の生活が便利になります。たとえば、以下のようなメリットがあげられます。
- ネットショッピングで支払い手数料がかからない
- カード会員限定のいろいろな割引特典を受けられる
- 定期的に利用し、返済を続けると「社会的信用」が上がる可能性がある
3つ目は、実はあまり知られていないメリット。クレジットカードを定期的に使い、期日通り返済することは、信用を積み重ねることにもつながるかもしれません。