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そもそもクレジットカードのリボ払いとは?
ーまずは、そもそもリボ払いとはどういったものなのか教えてください。
はい。リボ払いというのは、『リボルリング払い』の略で、クレジットカードの支払い方法のひとつです。クレジットカードというのは、一括払いやボーナス払い、分割払いとさまざまな支払い方法がありますよね。
リボ払いは、毎月決められた金額を定額で支払うことができます。
クレジットカード会社にもよりますが、あらかじめリボ払いの支払額を5,000円と決めておけば、どんなに買い物をしても月々の支払いは5,000円で済みます。その分、完済までの期間は長くなってしまいますが。
ーそれは便利ですね!では、リボ払いを5,000円に設定しておけば、30万円のカメラを買っても月々の支払いは5,000円で済むということでしょうか?

そうですね。ただ、カード会社によっては、利用残高(支払いが済んでいない利用金額)によって月々のリボ払い額が決まっているケースもあります。
利用残高が30万円以下のときは、月額5,000円の支払いでいいけど、利用残高が30万円を超えたら、月額1万円に上がるというようにね。
ーなるほど。
リボ払いと分割払いの違いって何?
ーでもお話を聞いていると、分割払いとあまり違いがないような気がするのですが……。
全然違いますよ。分割払いというのは、購入金額を分割して手数料と抱き合わせで支払っていく方法です。
例えば30万円の買い物をしたとしますよね。そこで3回の分割払いを指定すると、月々の支払いは10万円と手数料の合計金額になります。つまり、購入商品の金額によって、月々に支払う金額が変わってくるんです。
さらに、分割払いで買い物をし続けると、毎月の支払い金額はどんどん増えていってしまうんです。
- 分割払い…購入金額によって月々の支払金額が変わる
- リボ払い…購入金額によって月々の支払金額は変わらない
その点、リボ払いというのは購入商品の金額に関わらず、月々の支払い額は一定です。つまり、30万円の商品を購入しても、月々の支払いを5,000円に設定しておけば、手数料を含めて、それ以上支払う必要がない。
どんなに買い物をしても、月々の支払い額は一定で済むということなんです。

ーどんなに買い物をしても、毎月の支払額が変わらないというのは嬉しいですね!ここまでのお話を聞いていると、リボ払いが危険とは思えません。むしろ、お財布に優しいような気がします。
リボ払いは危険なの?デメリットが多い?

リボ払いというのは、無理のない支払い金額を設定しておけば、生活への負担が少なくて済むし、何より手軽に買い物ができる。確かに便利なんです。
ただ、リボ払いの特徴は、利用残高が増えれば増えるほど、手数料の割合も増えていくこと。つまり、使い方によっては非常に危険なんです。
もともとの商品に支払う金額を元本(がんぽん)というのですが、なかには元本が減らずに手数料ばかり払うことになってしまうケースもあります。
実際、私のところに相談に来たお客様のなかに「払っても払っても利用残高が減らない」という方がいました。月々の支払額が3万円もあったのですが、驚くのはその内訳。
元本が3,000円に対して手数料が27,000円にもなっていたんです。その方の場合は、利用残高が200万円近くあったということもありますが、それにしても手数料が高すぎますよね。
ーリボ払い怖いですね。気がついたら自己破産、なんてことになる可能性もあるのでしょうか?
ないとは言い切れないですね。リボ払いの一番怖いところは、自分がお金を使っている感覚がなくなってしまうことなんです。
例えば、スーパーで買い物をするとき、カゴやカートを使いますよね。あれってお客さんが買い物をしやすいようにお店側が用意してくれているものなんですよ。
カートを使うと全然重くないから、ついつい買いすぎちゃう。いざレジに持っていったら思いのほか、お会計の金額が高くてびっくりしたという経験はありませんか?
リボ払いの危険性もそれと同じなんです。どんなに買い物をしても、自分に負担がかかっていることを感じにくい。だからついつい買いすぎてしまうんです。
リボ払いをうまく使うためには、自分が何にどれくらいのお金を使っているのか、しっかりと自覚しておく必要があります。
リボ払いの金利手数料ってどうして高いの?

ーリボ払いの金利手数料は、なぜ高いのでしょうか?
クレジットカード会社からすれば、無担保でお金を貸すわけですから、それなりの手数料をもらわないと割に合わないというのはありますね。ちゃんと全額返済できる人もいれば、返せない人もいるわけです。
その損害も考慮しての金利にはなるので、どうしても高くなってしまう。リボ払いというのは金銭感覚を狂わせやすいので、それをきっかけに巨額の借金を抱えてしまう人は意外と多いんです。
あとは、リボ払いは利用残高を減らしづらいという特徴があります。リボ払いの金利手数料というのは、利用残高に対して発生していくんですね。支払い金額を少なく設定していると、利用残高はなかなか減りません。
利用残高が減らないということは、それだけ支払い回数も増えていきます。つまり、高い金利手数料を、ずっと支払い続けなければならないんです。
その結果、支払総額も高くなってしまうというわけです。
リボ払いの計算方法
そうならないためには、自分がどのくらいお金を使っているのかを把握しておく必要があります。また、月々の支払額もしっかりとイメージしておくことが大切です。
ネットで探せば、リボ払いのシミュレーションを無料でおこなえるサイトが多くあるので、そちらを使ってみるのが良いでしょう。
リボ払いは一括返済するのも手
ーでは、すでにリボ払いの返済で苦しんでいる人は、どうしたら良いでしょうか?
とにかく、利用残高を減らすことですね。加入している保険や預金があるようなら、思い切って解約して支払いに当てるとか。
あとは、実質年利(手数料や保証料などを含めた利息を含む)を少しでも下げられないか、検討してみることも必要です。
ー年利を下げるなんて、本当にできるのですか?
もちろん、できますよ。例えば、銀行系のカードローンからお金を借りて、リボ払いを一括返済するというのは有効的な手段ですね。あとは労金さんのおまとめローンは、金利が安いのでオススメです。
とにかく、少しでも安い金利のところからお金を引っ張ってきて利用残高を減らすことが必要不可欠です。
ーたかがリボ払いと思っていたのですが、そこまでしないといけないんですね。
リボ払いとはいえ、結局は人のお金で買い物をしているわけですから、借金と変わらないんですよね。支払いができなくなってしまう前に、しっかりと手を打つことが大切です。最悪の場合、自己破産することにもなりかねません。
リボ払いは損をしている?ポイントがもらえるメリットも

ー結局のところ、リボ払いで買い物をするのは損するのでしょうか?
ケースバイケースですね。うまくお金の管理をできる人が使うのであれば得することもあると思います。リボ払いを選択すると、ポイントが5倍つくなんて場合もありますから。
ただ、お金の管理が苦手な人は本当に、リボ払いは利用しないほうがいい。貯蓄もあって、計画的にやりくりするためにリボ払いを選択するなら、それは前向きなお金の使い方といえます。
しかし、一括払いや分割払いじゃ買えないからリボ払いを選択する、という使い方だけは絶対にしてはいけない。そういった使い方をしてしまったら、リボ払いの泥沼地獄にはまってしまいます。
ーリボ払いは手軽に使える分、泥沼にもハマりやすいわけですね。
そうですね。リボ払いで月々の支払額を低額に設定しておけば、すぐに破綻することはないんです。でも、リボ払いにも限度額があります。
「もうこれ以上借りられない」となったとき、ほかのカード会社や金融会社からお金を借りたり、リボ払いを重ねたりして多重債務者になってしまう。
ー最初は、ちょっと買い物をするつもりだったのに、気がつけば多重債務者……。本当に気をつけないと危険なんですね。
その通りです。繰り返しになりますが、リボ払いをきっかけに多額の借金を抱えてしまう人は本当に多いんです。でも、それはクレジットカードを使う人にとっても不幸だし、クレジットカード会社さんにとっても不幸なことだと思うんです。
そうならないためにも、しっかりとお金の管理をする必要があります。不安であれば、私たちファイナンシャルプランナーや、お金の専門家に相談してみるのも手です。
ーありがとうございます。ではリボ払いを利用する上で、オススメのクレジットカードはありますか?
リボ払いを使うのであれば、「元金定額払い」か「元金定率払い」のものを!
その人の使い方によって異なるので、一概にはいえないですが、利用するのであれば「元金定額払い」か「元金定率払い」がオススメです。
「元金定額払い」というのは、毎月の返済額の全てを元金の返済に当てられるという方式です。つまり、毎月の返済額を1万円に設定してあれば、毎月の支払いは1万円と利息の合計額。
1万円は、まるまる元金の返済に当てることができるので、払う利息が少なくて済むんです。
「元金定率払い」というのは、定率で決められた返済額の全てを元金の返済に当てられるものです。定率払いというのは、利用残高が多いと、そのぶん返済額も多くなるという返済方式です。
返済期間を短縮することができますが、利用残高によって毎月の返済額が変動するので、利用の際には計画性が大切となります。
オススメのリボ払い
ー逆にオススメできないリボ払いの種類はありますか?
そうですね。まったくオススメできないという訳ではないのですが、「元利定額払い」や「元利定率払い」は返済総額が多くなってしまうケースがあります。「元利定額払い」というのは、毎月の返済額が1万円の場合は、元金と利息分を合わせて1万円になります。

ようするに、元金が減りづらいんですよ。「元利定率払い」も同じですね。利用残高が増えると、利息の割合も高くなり、利息分ばかり支払っている状況に陥ります。
それと、もうひとつ。「残高スライド方式」という方式があります。これは、利用残高に合わせて返済額がスライドしていきます。利用残高が50万円までは、毎月の返済額が2万円だけど、利用残高が50万円を超えたら、毎月の返済額は5万円に増えるといった仕組みです。
ーリボ払いにもいろいろ種類があるんですね。

そうですね。どれが一番良いのかは決められませんが、はっきりといえるのは、自分にあった返済方式を把握して、計画的に使う必要があるということ。クレジットカードというのは、上手く使えば人を幸せにする便利なものなんです。
ーなるほど、確かにその通りですね。ありがとうございました。
リボ払いは自制できない人には非常に危険
いかがでしたか?今回の取材で、自制力がない人には、リボ払いは危険ということがわかりました。最近のクレジットカードは、リボ払いを選択すると特典が付加されていたり、あとからリボ払いに変更することができたりと、手軽に利用できるようになっています。
しかし、利用方法によっては、取り返しのつかない事態を招いてしまうことも事実。もしリボ払いを利用する際には、よく考えて計画的に使いましょう。
リボ払いよりもカードローンがお得?
ここまでリボ払いについて説明してきましたが、もし口座残高が足りないのでリボ払いを検討している場合は、リボ払いではなく「カードローンの利用」もおすすめです。
毎年利用者が増えているカードローン。実は金利や返済方法をよく確認すると、リボ払いよりも返済金額が少なく済むことがあります。
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