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クレジットカードの支払いが遅れたらどうする?国際ブランドで対処法は違う?
クレジットカードの支払いが遅れたときの対処法は、楽天カードやdカードといった発行会社によって異なります。JCBやVISA、Mastercardといった国際ブランドで異なるわけではありません。
ここからは、支払いに遅れたときにやるべきことを紹介していきます。
支払いが遅れたときにやるべきこと
クレジットカードの支払い遅れに気づいたら、直ちにクレジットカード裏面に記載された電話番号に連絡しましょう。
この連絡が早いか遅いかで、カード会社からの印象が変わるといわれているためです。早めに連絡を入れると「支払いに責任を持っている人」と判断されますが、連絡が遅いと支払い能力があるのか疑問を抱かれる恐れも。一日でも早く連絡を入れることが大切です。
電話では次の3点を確認します。手元にメモ用の紙とペンを用意しておくとよいでしょう。
- いつまでに入金すべきか
- 遅延損害金を含めて、いくら必要か
- どんな方法で入金すればよいか
返済が遅れているといっても、電話口で嫌な態度をとられたり、怒られることはありません。落ち着いて連絡しましょう。
支払いが1日でも遅れると、遅延損害金や手数料が加算される可能性があります。
ただし、初めての延滞の場合は迅速に連絡し、すぐに入金すれば大きな影響はほとんどないといわれています。手元に入金できるお金がなくても、まずはきちんと連絡を入れ、誠意を見せることが大切です。
支払いが遅れたときの入金方法
カード会社に電話を入れたあとは、指示に従い入金します。
入金方法は、おもに次の3つです。
入金方法1.銀行振込
電話で「銀行口座にすぐ入金をしてください」といわれた場合は、すぐに該当口座にお金を入金しましょう。振込先はカード会社が指定します。
延滞日数によっては遅延損害金が発生するため、必ず入金前に振込金額を確認しましょう。なお、振込手数料は自己負担です。
入金方法2.再引き落とし
カード会社が指定する再引き落とし日(再振替日)までに、口座にお金を入金しましょう。
たとえば楽天カードなら、通常毎月27日に引き落としが行われます。残高が足りず引き落としできない場合は、翌営業日から4回に渡って再引き落としが行われます。ただし、ゆうちょ銀行の場合の再振替は1回のみです。
【合わせて読みたい】楽天カードの支払いに遅れたときの対処法
dカードでは、みずほ銀行や三菱UFJ銀行を引き落とし口座に設定しておくと、毎営業日に入金と同時に引き落とされる仕組みになっています。
【合わせて読みたい】dカードの支払いに遅れたときの対処法
再引き落としまでの入金を指示された場合は、適切な金額を口座に入れておきましょう。
入金方法3.コンビニ支払い
支払い遅れに気づくことができなかったり、再引き落としの期日に間に合わない場合は、コンビニ支払いや銀行振り込みの伝票が自宅に送付されます。
振込用紙が届き次第、すぐに入金しましょう。
クレジットカードの支払いに遅れたらどうなる?
カードの支払いが遅れると、どんな影響があるのでしょうか?
影響1.遅延損害金・手数料が発生する
クレジットカードの支払いに遅れた場合、1日目から遅延損害金や引き落とし手数料やコンビニ決済手数料が発生する可能性があります。
遅延損害金とは、返済日にお金を返せなかったことによるペナルティです。
法律で上限が決まっており、多くのカード発行会社は上限いっぱいに設定しています。
遅延損害金の目安
利用目的 | 遅延損害金 |
---|---|
ショッピング利用 | 年14.6% |
分割払い・ボーナス払い | 年6.0% |
キャッシング利用 | 年20.0% |
※2019年11月クレマニ調べ。
例1 ショッピング利用で10万円を1ヶ月返済しなかった場合
10万円×14.6%÷365×30日=1200円
遅延損害金は1200円
例2 キャッシングで10万円を1ヶ月返済しなかった場合
10万円×20%÷365×30日=1643円
遅延損害金は1643円
この通り、10万円の延滞でも1ヶ月以内なら延滞損害金は2000円未満です。
そのため、初めての支払い遅れや、数日の支払い遅れの場合は、遅延損害金そのものは少額に見えるかもしれません。
しかしこの遅延損害金は支払いを終えるまで、日割りでいつまでもかかってしまいます。塵も積もれば山となるように、支払いが滞ると返済金額は延々増え続けることになります。

カード会社によっては、はじめての支払い遅れで数日程度の延滞には遅延損害金を課さないこともあります。まずは電話できちんと状況を確認しましょう。
影響2.督促状が届く
再引き落とし日に引き落としができなかったり、カード会社に連絡を入れないままでいると、電話での督促(支払いを催促されること)が始まります。
電話で指示されたにも関わらず入金せずにいると、書面での督促状が手元に届いてしまいます。
影響3.クレジットカードが利用停止になる
支払い期日になってもお金が入金されていないと、クレジットカードの利用が停止されてしまいます。利用が停止されると、カード払いが一切できないほか、カード付帯のサービスも利用できなくなります。
ただし、延滞分の料金を支払えば、再びクレジットカードを利用できるようになります。
利用停止のタイミングはカード発行会社やご自身の信用情報にもよりますが、支払いが遅れた翌日~数日以内に停止されるのが一般的です。なお、再び利用できるようになるタイミングはカード会社によってまちまち。カード会社の入金確認が済み次第、再びカードが利用できるようになります。
影響4.クレジットカードが強制解約される
利用停止がさらに進むと、カードを強制解約される可能性があります。
これは督促の電話に出なかったり、1ヶ月以上支払いが遅延している状態で、カード会社側に「返済の意思」や「返済の能力」がないと見なされた結果起こります。
「〇回の延滞で強制解約」「○○日の支払い遅れで強制解約」といった明確なラインはありません。
「2ヶ月間は強制退会にならない」「はじめての遅延なら、強制退会まで時間がある」と伝えるWebサイトもありますが、過去の信用情報や年齢、就業状況によっても異なるため、早めに延滞を解消することが大切です。

強制解約されたら、クレジットカードやローンの審査に通るのが難しくなるといわれています。強制解約に至らないよう、早めに対処しましょう。
【合わせて読みたい】クレジットカードが利用停止になるとどうなる?
影響5.住宅ローン・マイカーローン等が組めない可能性がある
クレジットカードの支払いが滞ると、個人信用情報機関に「延滞」や「金融事故(異動)」という記録が残ってしまいます。
住宅ローンやマイカーローンを組むときの判断基準のひとつが、信用情報機関に収められているあなたの信用情報です。クレジットカード会社やカードローン会社が、信用情報を通して「この人は信用できる人物か?」「ちゃんと返済能力はあるのか?」といったことを確認するのです。
信用情報に傷があると、住宅ローンやマイカーローンの申請が通りにくくなります。
クレジットカードの支払い遅れた!お金がないときはどうする?
手元にお金がなく入金できない場合は、前もって支払日や支払方法を変更したり、お金をなんらかのかたちで用意する方法を検討しましょう。
支払い日・支払い方法を調整する
「今月はクレジットカードの支払いが遅れそうだ」と判断したときは、支払方法を「リボ払い」や「あとから分割払い」に変更し、支払いを先延ばしにしましょう。
ただしこの方法が使えるのは、支払いが遅れてしまったときではなく「事前に支払いが滞りそう」と判断したときに限られます。
事前に支払いが難しそうと感じたら、問題を先送りにせず、自分のお財布事情にあった方法を選ぶと、自分の信用情報を守ることにつながります。

リボ払いや3回以上の分割払いは、手数料がかかります。ただし、延滞して信用情報に傷がつくよりはずっと現実的な方法。支払いが遅れたときの選択肢として検討しましょう。
お金を借りる
家族や友人など、信頼できる人にお金を借りる方法もあります。
無闇に人からお金を借りると相手との信頼関係が崩れてしまいますが、誠意ある行動を見せ、相手の気持ちにも配慮しながらお願いするのも手。返済期日を決めたり、今後同じことをくり返さないと伝えたりすることも大切です。
身近な人に頼みづらい場合は、カードローンを利用するのも手でしょう。
収入を増やす
不用品を売ったり、短期間働いて臨時収入を得る方法もあります。
たとえばメルカリやヤフオク!では、身の回りの物や意外な中古品が高値で売れることも。数万円を工面するには、比較的ハードルが低い方法といえるでしょう。
また、自分のものを売る行為は、「二度と同じ失敗を繰り返さないぞ」という心のブレーキの役割も果たしてくれます。
売れるものがない場合は、単発で働けるバイトや在宅で始められるクラウドソーシングの仕事も視野に入れてみましょう。
お金を増やす方法は、実にさまざまです。自分にはどの方法が適しているか、冷静に判断しましょう。
クレジットカードの支払い遅れを防ぐ方法
支払い遅れを防ぐためには、次の2点をおさえておきましょう。
支払い遅れを防ぐ方法1.利用金額を把握する
うっかりミスは誰にでも起こるため、日頃からアプリやWeb上のマイページでカードの利用金額を把握しておきましょう。
カード会社によっては、カードを利用するたびに「利用通知メール」を送信するサービスもあります。
自分が使った金額が常に把握できれば、カードの使いすぎに気を付けることができるでしょう。
支払い遅れを防ぐ方法2.口座残高を把握する
自分の口座残高を把握し、常に少し多めに入金しておく癖をつけておきましょう。
通帳に記帳する習慣をつけたり、毎月少し多めに入金しておくと、予想外の出費で残高が足りなかったという事態を避けることができます。
給料が振り込まれる口座と、カードの引き落とし口座が異なる場合は、毎月決まった日に指定額が自動的に入金される「自動入金サービス」を利用するのもよいでしょう。
【まとめ】延滞時の対応は、国際ブランド別ではなく発行会社別に異なる
- クレジットカードの支払いが遅れたときの対処法は、国際ブランドではなく発行会社によって異なる
- クレジットカードの支払い遅れに気づいたら、直ちに電話で連絡しよう
- 支払いに遅れると、遅延損害金が発生するほか、カードの利用停止、強制退会につながる恐れもある
- お金を準備できないときは、お金を借りたり、収入を増やしたりする方法を検討しよう